新練習船「海神丸」の就航を記念して、2022年4月27日に、「海神丸お披露目式」が神戸大学深江キャンパス総合学術交流棟において開催されました。
藤澤正人学長は冒頭の挨拶で、海神丸建造に御尽力いただいた関係者の皆様に感謝の言葉を述べられました。続いて、船名の由来について、国際秩序を確立していこうとする取組において大きな役割を果たすことへの期待を込め、そして「海の神戸大学」を象徴する名称として、「海神丸」と命名したことを紹介されました。また、本船の男女共同利用に配慮して学生居室の少人数化及び多室化を図ったこと、船内の振動や騒音を抑え住環境の改善を図ったこと、情報通信システムの大容量化を図ったことなどが述べられました。災害時支援機能として「支援物資を輸送するコンテナを設置する場所」や「上空から物資の積み下ろしができるドローン利用エリア」を備えるなど災害時支援機能についてもふれられました。
来賓を代表して、末松信介文部科学大臣(ビデオメッセージ)、久元喜造神戸市長(小原一徳副市長が代読)、独立行政法人海技教育機構の田島哲明理事長から祝辞を賜りました。末松文部科学大臣からは、神戸大学が掲げる「海に開かれ、海を拓く総合大学」、「海の神戸大学」として新たなスタートを切るとともに、その実現に向けて教職員によるグローバルな視野を持った海洋人材の育成、「海神丸」を活用した先端研究の推進、巨大災害時の災害支援活動など多岐にわたる活躍を期待するビデオメッセージが寄せられました。加えて、全国の子供たちへ「海への興味」を持ってもらうことも目的の一つとされ、そうした取組みを通じて、未来の海洋人材が地元神戸で育ち、世界へ羽ばたいていくことは、神戸出身者として大変うれしく思うと述べられました。
また、「海神丸」建造にご尽力いただいた、三菱重工マリタイムシステムズ株式会社、一般社団法人海洋水産システム協会、株式会社 KEN OKUYAMA DESIGN 奥山清之代表取締役へ感謝状の贈呈が行われました。
練習船建造検討委員会委員長の勝井辰博海洋底探査センター教授より「海神丸紹介」が行われました。本船は多機能練習船として練習船機能の改善を図りつつ、強制換気システムを備えた船室を確保して必威体育等感染症を発症した者を看護できる設備をそなえていることが紹介されました。研究設備として定点保持機能を備え、海洋観測の精度を向上させるとともに、船上データが一元化され、船内のいたるところでリアルタイムにデータ共有ができるシステムを搭載していることが紹介されました。反射法地震探査に用いられるエアガンコンプレッサーが常設されたことについても紹介されました。
海神丸お披露目式閉式後、出席者全員で記念撮影を行いました。海神丸へ移動し、船長や機関長に船内を案内していただき、散会となりました。
(海事科学研究科)