8月4日、神戸オックスフォード日本学プログラム(Kobe-Oxford Japanese Studies Program: KOJSP) 10期生の修了発表会と修了式を瀧川記念館大会議室で開催しました。コロナの状況により、今回はオンライン中継を含むハイブリッド開催になりました。

KOJSPは、オックスフォード大学東洋学部日本語専攻の2年生全員が、本学文学部で1年間過ごし学ぶという特色あるプログラムです。10年目にあたる第10期生13名は、プログラム開始の昨年10月から4月下旬まではオンラインによって、その後、4月末からは来日し対面で、本学文学部で日本語と日本文化について学んできました。

修了発表会は、田中真一教授(KOJSPアドバイザリーボード長)、林由華助教(KOJSP担当)の進行で行われ、KOJSP生は各自の研究テーマについて発表しました。以下の題目の通り、日本の言語、文化、歴史、社会、思想など多岐に渡る内容でした。


【発表題目】

  • 「平塚らいてうの思想に見られる明治期の女性解放と母性の矛盾」
  • 「河野多惠子の『雪』」
  • 「宮崎駿の『千と千尋の神隠し』と日本における資本主義的な消費主義」
  • 「現代の日本における神道の影響」
  • 「日本でのキリスト教の始まりと盛衰」
  • 「猫は浮世絵でどのように表現されてきたか」
  • 「日本の明治時代の建築の変化」
  • 「日本語?英語の翻訳で起こる問題とその対処方法」
  • 「深瀬昌久の『鴉』と『洋子』について」
  • 「日本で同性愛者であることをカミングアウトする難しさとその理由について」
  • 「平安時代の衣類の影響 ―平安時代の文学の分析から―」
  • 「足袋の進化」
  • 「日本の映画時代」

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学生たちはスライド資料をもとに、KOJSP演習担当教員や日本語教員、指導教員、チューターらと共に取り組んできた研究の成果を日本語で発表しました。発表後の質疑応答でも活発な議論が交わされました。会場には、オックスフォード大学からの来賓、過去のKOJSP修了生、本学の教職員、学生、同窓会の方々など多数の聴衆が集まり、熱心に議論に参加しました。

修了発表会の後、修了式がハイブリッド形式によって執り行われました。藤澤正人学長、長坂一郎文学部長、オックスフォード大学東洋学部のビヤーケ?フレレスビック教授、アリソン?ビール同大学日本事務所所長からそれぞれ祝辞が送られ、その後、KOJSP生一人ひとりに修了証書が手渡されました。

その後、10期生を代表して、ドヴィダス?ジャクスタイティスさんが謝辞を述べました。

引き続き、武藤美也子文学部同窓会(文窓会)会長による祝辞、日本語教員代表として神戸大学からリチャード?ハリソン教授、オックスフォード大学から萩原順子先生による挨拶が続き、多くの方々に祝福されながら、KOJSP第10期生の修了式が終了しました。

修了式前後には記念撮影が行われるとともに、参加者の間で名残を惜しみながら自由に歓談が行われました。

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(必威体育研究科)