9月17日(土)、神戸大学百年記念館「六甲ホール」にて、第33回山口誓子学術振興基金 公開講演会を開催し、学外から約100名の方が参加しました。

本講演は、俳人の故山口誓子?波津女ご夫妻から寄贈いただいた基金により、本学が日本の俳句研究の拠点の一つとして運営しているもので、3年ぶりの対面開催となりました。
 今年は、大阪芸術大学教授?俳句結社「山茶花」主宰 三村純也先生による「山口誓子とわたし」と題したご講演が行われました。
 ご講演では、誓子の俳句「山窪は蜜柑の花の匂ひ壷」を教科書で目にしたという出合いから、阪急電車で見かけた誓子、俳句界の諸先生からお聞きになったお話とともに、「ホトトギス」の俳人である松本たかしの辛口の誓子評が紹介されました。昭和16年に書かれた松本たかしの「山口誓子論」です。
 松本たかしは『凍港』の句は褒めるものの、その後の『黄旗』『炎晝』の俳句には少々厳しい批評を行っています。これらの批評は、決して頭から誓子の俳句を否定しているのではなく、誓子への期待があっての批評であろうということで、講演は締めくくられました。


第33回山口誓子学術振興基金公開講演会
講師:三村純也氏(大阪芸術大学教授?「山茶花」主宰)
演題:「山口誓子とわたし」
後援:公益社団法人俳人協会/朝日新聞神戸総局/兵庫県教育委員会/神戸市教育委員会/西宮市教育委員会

ご講演の様子を、大学公式YouTubeチャンネルでも公開いたします。

ご視聴は こちら から
 ※令和5年3月末日まで(予定)

山口誓子学術振興基金では、講演会のほかに山口誓子記念館、誓子?波津女俳句俳諧文庫の運営も行っています。これらの施設は一般開放もしていますので、ご興味をお持ちの方はHPをご覧ください。


(研究推進部研究推進課)