国立研究開発法人科学技術振興機構 (JST)「戦略的創造研究推進事業 (社会技術研究開発) SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム (社会的孤立?孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築 (SOLVE for SDGs 社会的孤立枠))」に人間発達環境学研究科の片桐恵子教授が採択されました。
研究課題名?研究代表者
- 研究課題名
- 都市集合住宅高齢者の社会的孤立を予防する持続可能なコミュニティ構築
- 研究代表者
- 人間発達環境学研究科 片桐 恵子 教授
- 研究分担者 (グループリーダー)
- 数理?データサイエンスセンター 中村 匡秀 教授
人間発達環境学研究科 増本 康平 准教授
人間発達環境学研究科 原田 和弘 准教授
概要
現在の日本では高齢者夫婦のみや高齢単身世帯が6割を超える。海外と比べて別居子との交流が少ない上に、友人を頼らない傾向があり、孤立リスクが高い。特に退職後の男性は地域社会での知り合いに乏しく、地域デビューは難しく孤立するケースが多い。近年は賃貸住宅に居住する高齢者が増加傾向にあるが、特に賃貸住宅は住民の入れ替わりが激しく、孤立や孤独死のリスクが高い。このように都市の賃貸住宅に住む高齢者は孤立に陥りやすいリスクにさらされている。
よって本プロジェクトの目標は、都市の賃貸住宅居住高齢者の豊かな交流を実現し、人生100年時代に備えたレディネス?レジリエンスを発達させることである。その実現に向け、身体?認知?心理面のデータを縦断的に測定し、同時にIoTを活用したセンサーとバーチャル?エージェントとの会話による毎日の健康チェックを併用し、多指標マルチモーダルに健康と孤立?孤独との関連を明らかにする。さらに、孤立?孤独を生まない社会の実現のため、リアルとバーチャルが融合するコミュニティの創出、楽しい体験型イベントへの参加者から地域のリーダーを育成する仕組みづくり、大学リソースを活用した生涯教育 (サードエイジ?ユニバーシティ) の実施、高齢者が自発的に情報を提供する仕組みを作り孤立を予想するモデルを考案、情報共有の有効性の科学的エビデンスの提供を行う。