工学研究科応用化学専攻の卒業生藤原良介さん(現:理化学研究所環境資源科学研究センター)が第39回井上研究奨励賞を受賞しました。

この賞は、公益財団法人井上科学振興財団が、自然科学の基礎的研究において、過去3年の間に優れた博士論文を提出して博士の学位を取得した37歳未満の若手研究者に対し授与するものです。

博士論文題目:
大腸菌を用いたシキミ酸経路誘導体の高収率生産技術の開発
(指導教員:工学研究科応用化学専攻 田中勉准教授)

概要

二酸化炭素排出を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現は、SDGs (持続可能な開発目標)の達成に重要です。そのために、再生可能な植物由来の原料からさまざまな化成品を製造する技術の開発が求められています。同博士論文の研究では、工業的に重要な芳香族化合物やポリマー原料を、微生物発酵により植物由来の糖から効率的に生産する複数の技術を開発しました。

本研究の成果は、再生可能資源を原料とした芳香族化合物や医薬品、化成品原料などの生産性を大きく向上させることで、カーボンニュートラル実現への貢献が期待できます。

本研究は以下の研究助成を受けて行われました。

  • 国立研究開発法人科学技術振興機構 未来社会創造事業
    探索加速型 「地球規模課題である低炭素社会の実現」領域
    「ゲームチェンジングテクノロジー」による低炭素社会の実現
    研究課題名:細胞表層工学と代謝工学を用いたPEP蓄積シャーシ株の創製(No. JPMJMI17EI)
  • 科学研究費基盤研究 (B)(No. 19H02526)
  • 理研基礎科学特別研究員制度
  • 日本学術振興会特別研究員奨励費

関連リンク

(工学研究科)