エアロセンス株式会社(所在地:東京都北区、代表取締役社長:佐部浩太郎、以下、エアロセンス)と神戸大学システム情報学研究科 浦久保孝光准教授らのチームは、2023年7月11日、IFAC(国際自動制御連盟)2023 実行委員会と一般財団法人先端ロボティクス財団(ARF)が開催した最先端のドローンによる災害対応や緊急物資輸送の技術を競う世界大会“World Drone Competition”(世界ドローンコンペ)に出場し、指定されたミッションを全てクリアして、国内2チームと海外2チームの全4チーム(※)中最高得点を獲得し、優勝を果たしました。

写真1 横浜八景島を離陸するエアロボウイング

今回の世界ドローンコンペでは災害時のドローン運用を想定し、千葉県の富津みなと公園付近で発生した災害に、横浜市の災害対策本部がドローンレスキューチームを派遣する、という想定で競技が行われました。横浜八景島から富津みなと公園まで東京湾上空16kmを飛行後、公園内に現地医療機関が設置した投下ポイントに約300グラムの治療薬を投下し、地面に書かれた被災者からのメッセージ文字を上空から判読、帰還することが主なミッションで、投下位置の正確性、被災者メッセージの判読精度、ミッションの迅速性などを競い合いました。

World Drone Competition、エアロセンス?神戸大学チーム ダイジェスト動画(1分50秒)

エアロセンスと神戸大学のチームのVTOL型ドローン「エアロボウイング」は、9:08分に横浜八景島を離陸し、富津みなと公園まで16kmを12分で自律飛行して、公園上空でホバリングしながら、オンボードカメラで投下地点及び地面に描かれた被災者のメッセージを確認しました。遠隔操作で投下位置を合わせた後、高度30mからヨーヨー型の投下機で物資の落下を減速させつつ地面に着地させ、再度自律水平飛行に戻り16kmを帰還しました。およそ31分で全てのミッションを無充電で完遂し、全チームの飛行後の評価で以下7項目の判定の合計点で4チーム中最高得点を獲得しました。



① 離陸判定
② 往路飛行判定
③ 富津みなと公園での医薬品投下位置精度判定
④ カメラでの情報収集判定
⑤ 帰路飛行中判定
⑥ 着陸判定
⑦ 総合評価点

(ドローンとの通信には携帯電話網(LTE)を用いて、運行時の映像や情報はリアルタイムで審査員及びIFACの会場へ中継されました。)

エアロセンスと神戸大学はドローンの研究および機体開発で協力関係を築いています。今回の優勝を励みに今後も共同研究体制を強化し、機体の開発?改良に努めることで、国産ドローンのさらなる普及を目指します。


(※)4チーム中1チームは大会前に出場を棄権
写真3 エアロセンスと神戸大学チーム一同

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(広報課)