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グローバル教育センター留学生教育部門では、毎年、海外協定大学の学生を対象とした「夏期日本語日本文化研修プログラム」を実施しています。今年は4年ぶりの対面開催となり、中国、韓国、ロシアの7大学(山東大学、汕頭大学、北京外国語大学、韓国外国語大学校、木浦大学校、釜山国立大学校、ウラル連邦大学)から14名の留学生が、7月4日から14日までの10日間、日本語?日本文化について学びました。

日本語で話す力を強化できるプログラムとして企画したところ、日本語で話すことに自信がついたとの声が多数寄せられ、参加学生からも好評のうちに終えることができました。

今年のプログラムでは、「大学生活」「日本文化の海外進出」「神戸」「地域経済」「日本の文化?習慣」「言語景観」というテーマのもと、午前の授業では各々のテーマに関する新しい知識を身につけました。そして、午後の授業では、午前に学んだことについて、神戸大学生とディスカッションを行うことで、理解を深めることを目指しました。また、講義とフィールドワークを組み合わせた授業「地域研究」を実施し、神戸の歴史や文化、地域住民の生活に欠かせない商店街の魅力を体験する時間や国際色豊かな神戸市内で見られる中国語や韓国語、ロシア語などを探す活動も取り入れました。

最終日は発表会を開催し、授業で取り上げられたテーマについて各グループでさらに調べたことを発表しました。「外国人から見た日本生活の文化」「日本文化交流」「日本の電車文化」「清水寺」といったテーマで、留学生ならではの視点から気づいたことについて発表が行われました。10日間という短い期間ながらも、日本語力の向上だけでなく、日本の文化や社会、さらには神戸について理解が深まっていることがうかがえる発表会でした。

また、本プログラムは、参加留学生だけでなく、神戸大学生にとっても異文化交流ができる場となっています。神戸大学生は、午後の授業におけるディカッションだけでなく、午前の授業にも一部参加してくれました。午前の授業に参加してくれた学生は、センターの専任教員が担当する「日本語?日本事情演習(国際人間科学部開講)」を履修していて、講義やケーススタディを通じて「日本語学習者から見た日本語の難しさ」について学んだ後に、本プログラムの授業に参加しました。履修生は、留学生の日本語学習活動に関わってみることで、日本語や異文化交流に関する理解をさらに深めることができます。このように、本プログラムは、在学生においても多様な文化?言語背景を持つ同世代の留学生との交流を通して、日本を「外から見る」視点を養うとともに、各国の事情や異文化コミュニケーションについて学ぶ貴重な機会となっています。

今年で21回目を迎えた本プログラムでは、これまで約600名の留学生を受け入れてきました。過去には、本プログラムへの参加をきっかけに交換留学生や大学院生として、神戸大学に“帰ってきた”留学生も多数見られます。今回の参加者からも「神戸をもう一度訪れたい」「神戸大学に留学したい」との感想が多く寄せられました。コロナ禍を経てようやく対面開催をすることができた今年は、実際にコミュニケーションをする楽しさや日本での生活を通した学びなど、留学生達が短い期間で多くのことを吸収する姿を見ることができ、とても感慨深かったです。今後も同プログラムを通し、神戸と神戸大学の魅力を継続的に海外に発信していければと思います。

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(グローバル教育センター留学生教育部門)