2023年11月21日、神戸大学百年記念館 六甲ホールにおいて、科学技術イノベーション研究科 年次定例シンポジウム『低炭素社会の実現に向けた科学技術イノベーションへの挑戦』を開催しました。シンポジウムはオンラインによるLive配信も行われ、会場では53名、オンラインでは198名が参加する中、永田真研究科長による開会挨拶と研究科紹介から始まりました。
第一部では、株式会社みずほフィナンシャルグループ執行役の牛窪恭彦氏による「低炭素社会の実現に向けて」と題した基調講演が行われました。
続いて、当研究科のバイオプロダクション分野?蓮沼誠久教授から「バイオものづくりに資する藻類バイオファウンドリの創出」、先端膜工学分野?中川敬三准教授からは、「有機溶剤膜分離による高効率化学?バイオプロセスの構築」と題し、低炭素社会の実現に向けた研究事例が紹介されました。
第二部前半では、出光興産株式会社取締役の澤正彦氏、株式会社カネカ常務執行役員の上田正博氏、株式会社ダイセル執行役員の六田充輝氏、及び東洋紡株式会社執行役員の伊藤勝也氏から「低炭素社会の実現に向けたバイオものづくりへの挑戦」について事例紹介がありました。
?後半のパネルディスカッションでは、<エネルギー?製造業(Manufacturing)セクター>から澤氏、上田氏、六田氏及び伊藤氏の4名、<総合商社(Coordinating)セクター>から双日株式会社常務執行役員の泉谷幸児氏、<金融(Financing)セクター>から牛窪氏、<アカデミア(Science & Technology)セクター>から蓮沼教授が登壇し、<モデレータ>を当研究科山本一彦教授が務めました。現在は第5次産業革命を迎えていると言え、大きな転換期となっていることに触れ、「選択?集中」、「競争」、「共有」、「共働」等のテーマを基に斬新な意見が交わされ大いに盛り上がりました。
藤澤正人学長による全体講評では、低炭素社会の実現には産官学だけでなく市民も含めた産官学民で取り組んでいく必要があり、本学としても最先端の研究を推進し、社会に貢献していく、との言葉があり、近藤昭彦副学長による閉会の挨拶をもって、シンポジウムは盛況のうちに幕を閉じました。
(科学技術イノベーション研究科)