- 2023/12/28
- 医学研究科、研究推進課
- 受賞?採択
受賞者:
堀瀬 友貴 ((株)NTT ドコモ 6G ネットワークイノベーション部 ソリューション技術担当 担当課長)
山口 雷藏 (神戸大学大学院 医学研究科 外科学講座 特命教授、神戸大学 医学部附属病院 国際がん医療研究センター 副センター長)
北辻 博明 ((株)メディカロイド 取締役 SEO)
受賞日:
2023年12月20日
受賞名:
SCAT表彰 会長賞
業績名:
商用5Gネットワークを活用した遠隔ロボット手術の実用化に向けた技術開発
概要
現在、日本では医療における地域格差の増大が大きな問題となっている。都市部には医療機関や医師、高度医療が集中する一方で、地方では過疎化?高齢化が進み、医療機関?医師の不足により高度医療はもとより標準的な医療も受けることが難しくなりつつある。
受賞者は、熟練の外科医が遠隔地から若手外科医のロボット手術を遠隔支援?指導を行う新スタイルのソリューションとして、国産初の手術支援ロボットをドコモの商用5Gおよびクラウド基盤を活用して接続し、遠隔操作を行う技術を開発した。本技術の実現に向けて、受賞者は2020年度に商用5Gネットワークを介した手術支援ロボットの遠隔操作実験に世界で初めて成功し、兵庫県神戸市の5Gエリア化された2拠点間において、遠隔操作に必要な高精細な手術映像(3D)とロボットの制御信号をリアルタイムに伝送した。2022年度には5Gスタンドアロン方式を適用した商用5Gネットワークを介し、約500km離れた東京と神戸の2拠点間での遠隔ロボット手術支援の実証実験に国内で初めて成功した。
このように、本開発は地域医療格差の課題に対し、日本が誇る高いロボット技術および高速?大容量?セキュアな5Gネットワークの活用により高度医療を全国各地へ普及させ、患者のみならず医師にも有益であるなど、医療業界を変革するものであり、国民の安全?安心の向上に多大な貢献をした。
関連サイト
(一財)テレコム先端技術研究支援センター(SCAT)プレスリリース ※PDF
2023.02.01 東京-神戸間 (約500km) で商用の5G SAを活用し遠隔地からロボット手術を支援する実証実験に成功
(医学研究科、研究推進課)