グローバル教育センター留学生教育部門では、「Kobe Japanese Program January 2024: Explore Kobe and its links to Oceania!」と題した短期プログラムを、2024年1月5日から1月26日にかけて開講しました。5度目の開講となる今回は、対象をこれまでのオーストラリアの大学だけでなく、広くオセアニア地域の大学に広げて日本語を学習中の学生を募集し、オーストラリアの5大学(ウーロンゴン大学、カーティン大学、西オーストラリア大学、ニューサウスウェールズ大学、モナシュ大学:五十音順)から14名、ニュージーランドのヴィクトリア大学ウェリントン校から2名の、計16名が参加しました。初日は開講式とオリエンテーションを行い、参加留学生たちは翌6日に行った神戸地域研究ツアーを皮切りに、約3週間にわたって日本語と地域研究の授業を受けました。
?日本語の授業では、初級後半レベルの語彙や文法項目をベースにしつつ、神戸?兵庫の地域研究授業に関する内容を取り入れたオリジナルの教材を使って日本語を学びました。地域研究の授業は基本的に英語、ないし日本語と英語併用で行われ、神戸(元町?三宮地域)、六甲?摩耶(水道筋商店街)、姫路城、有馬といった地域や、人と防災未来センターなどの施設を実際に訪れ、これらの地域の特色や歴史、阪神淡路大震災から得た教訓などを学びました。
また、課外活動の一つとして、1月9日の昼休みに、オーストラリア派遣予定者を中心とした本学国内学生との交流会を行いました。限られた時間でしたが、互いの大学に関する情報交換をしたり、趣味などの話題で盛り上がったり、日本語と英語で交流を深めていました。それ以降、プログラム中はもちろん、終了後も交流が継続しているようです。さらに、1月20日には、任意参加のイベントとして沢の鶴資料館見学ツアーを行い、プログラム参加者10名と本学学生2名が参加しました。参加者たちは、英語の通訳を介して資料館のスタッフから伝統的な酒造りの方法や、灘五郷として知られるこの地域の特色の解説を聞き、熱心にうなずいたり、質問したりしていました。?
1月26日に行われた最終発表会では、参加学生たちがそれぞれプログラムに関することをテーマにして日本語で発表を行いました。ゲストとして、神戸日豪協会会長の太田敏一氏、ヴィクトリア大学ウェリントン校のデンニッツア?ステファノヴァ?ガブラコヴァ博士をお招きし、参加者たちの発表を聞いていただきました。 発表からは、参加学生たちのプログラム期間中の生き生きとした様子が伝わり、充実した3週間であったことがうかがえました。発表会終了後は、瀧川記念学術交流会館で歓送会を行い、参加者たちは互いに別れを惜しんだり、参加していた本学教職員に感謝の気持ちを伝えたりしていました。
今年度も、地域研究の授業では、六甲?摩耶地域でゲストハウスを営む朴徹雄氏、姫路城のボランティアの英語ガイドの方々や、人と防災未来センターの方にお世話になったほか、グローバル教育センター教授であり、阪神淡路大震災当時本学留学生であった朴鍾祐教授、有馬の老舗旅館御所坊で女将を務める、本学修了留学生の金井良宮(ラミヤ)氏、そして神戸ツアーや震災講義で通訳を務めた本学修了留学生のヘリニャン?アンドレイ氏といった、本学修了生の協力を得ました。日本語の授業では、本学大学院国際文化学研究科の大学院生3名がティーチングアシスタントを務めてくれました。また、今回は、教室や開講式?最終発表会の会場として、昨年夏にリノベーションを終えたばかりの本学附属自然科学系図書館のコラボレーションルームや、イノベーションルームを利用しました。 本学の誇る景観だけでなく、一般の本学国内学生も出入りする場所で授業を受けられたことで、本学の雰囲気がより強く味わえたのではないかと思います。
数年前にこのプログラムに参加していた学生が、今年度は交換留学生として1年間本学で学んでいました。今回の参加学生の中にも、来年度本学に交換留学予定の学生がいました。上記のような本プログラムのデザイン、及び本学の人的?物的資源の活用が、参加学生たちの本学や神戸地域への理解と関心を高める一助となっていればと思います。
(参考) Kobe Japanese Program January2024 募集要項
??(グローバル教育センター)
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