阪神?淡路大震災をはじめ、被災地での支援活動を続けている神戸大学の学生ボランティアグループ「学生震災救援隊」と「ボランティアバスプロジェクト」のメンバーが2月16日、中央アジア?キルギスの首都ビシュケク市内で行われた防災に関する国際イベント“the Knowledge Exchange on school-based Disaster Risk Reduction (DRR) and Climate Change Adaptation”にオンラインで参加し、中央アジアの若者とボランティア活動について経験と教訓を共有しました。

このイベントは、国連ユニセフ?キルギス事務所の主催で、地域防災や学校防災に取り組んでいる各国の学生らのネットワークを構築することを目的に、2日間にわたって開催され、ウズベクスタンやカザフスタンなど中央アジアの若者約30人が集まりました。

2日目のセッションでは、神戸市外大の学生らとともに、神戸大学生が阪神?淡路大震災や東日本大震災などで取り組んでいる支援活動について発表。救援隊代表の工学部3回生、西畑克俊さんは、1月に発生した能登半島地震でもすぐに現地入りし、被災者の方に足湯を提供し、がれきなどの撤去作業にも従事しており、「足湯や手のマッサージを通じて被災された方とゆっくりとお話し、その中で何が必要かをくみ取ります。我々大学生は、高齢の方にとっては話しやすく、また子どもたちのいい遊び相手にもなれる。被災地は常にマンパワーが足りない状態なので、私たち若者ができることはたくさんある」と話しました。

また、ボランティアバスプロジェクトは東日本大震災をきっかけに発足した団体ですが、現在では東北地方だけではなく、神戸市長田区を拠点に震災の追悼行事や学校などでの防災教育、そして被災者から話を聞き、次の世代に震災について伝えていく活動などにも積極的に取り組んでいます。代表で国際人間科学部4回生の中村莉央さんは「イベントやお祭りを通して日ごろから地域住民のつながりを作っておくことが防災にはとても大事」と話すとともに、自身が子どものころから経験してきた、神戸市内の学校で行われている防災教育についても紹介しました。

中央アジアの若者からは「ボランティア活動に対して行政や他機関からの財政的な支援があるのか」「被災地に行くことに対して親は心配しないか」などの質問が寄せられ、貴重な意見交換の場となりました。

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?写真:キルギス国内で行われたユニセフの防災に関するセッションの様子。神大生2名がオンラインで参加。

(国際文化学研究科)