JST戦略的創造研究推進事業先端的低炭素化技術開発ALCAにおいて、明治大学 農学部の小山内 崇 専任講師、理化学研究所、神戸大学科学技術イノベーション研究科 蓮沼教授、株式会社ユーグレナらの研究グループは、ユーグレナによるコハク酸の細胞外生産を発見しました。
生物が生体内で作る有機酸はさまざまですが、その中でもコハク酸はバイオプラスチックの原料として近年注目を集めています。現在、多くのコハク酸は、石油を原料として化学的に生産されています。しかし、石油は限りある化石資源であり、生物由来の環境に優しいバイオコハク酸の生産が望まれており、年々生産量は増えています。微細藻類を利用した光合成によるバイオコハク酸の安定的な生産系が確立できれば、培養時に二酸化炭素を吸収することで温室効果ガス削減に寄与でき、石油の消費量の削減も見込まれます。
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論文情報
- タイトル
- “Succinate and lactate production from Euglena gracilis during dark, anaerobic condition”
- DOI
- 10.3389/fmicb.2016.02050
- 著者
- Yuko Tomita, Kazumasa Yoshioka, Hiroko Iijima, Ayaka Nakashima, Osamu Iwata, Kengo Suzuki, Tomohisa Hasunuma, Akihiko Kondo, Masami Yokota Hirai, Takashi Osanai
- 掲載誌
- Frontiers in Microbiology