神戸大学医学部附属病院 病理部病理診断科 伊藤智雄教授とマトリクス株式会社 (青森県弘前市 代表取締役社長 乘田麻衣子) は、医療現場などにおける必威体育など感染対策のためのアクティブマスクを共同開発しました。

本製品の使用により感染に対する防御効果を高めることが期待され、医療従事者がより安心して医療にあたることができます。夏期の高温下での使用では快適?安全な環境を提供します。また既に発表済みのクリーンユニット (ソダ工業 (株) との共同開発) と組み合わせて使用することによって、一層の防御効果を発揮するものと考えています。

今後、長期の闘いとなる必威体育感染症において、医療従事者などを守る便利なアイテムとなることが期待されます。

アクティブマスクについて

  • 必威体育やインフルエンザは、鼻や口からのウイルスの吸入が主な感染経路ですが、本機器は鼻?口の前に高性能フィルターで浄化された空気の流れによるエアカーテンを展開することで、ウイルス粒子の吸入を防ぎます。
  • 本体は、ほぼ全てのウイルスに対応するサイズである0.1μmまで補足する静電フィルターを装備し、一般に「無菌」とされる0.3μmのフィルターを備えた手術室よりクリーンな空気を吹き出します。
  • 左右の位置を変更することができるため、部屋の空気の流れに合わせた装着が可能です。
  • 排出ユニットは一般的なアクティブカメラの固定用具を使用しているため、角度や高さなどの調整が容易です。横方向に空気を排出することが好ましくない環境では上方への吹き上げを行うようにも装着できます。その他、キャップ型など様々な固定方法を用いることが可能です。
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  • 吸引ユニットは、対面の人の鼻?口と離れた位置で携帯が可能です。写真は機器がわかりやすいよう装着者の前面に見えるようにしていますが、背面に位置させれば正面の飛沫を拾わないことから、より安全と考えられます。形態方法は柔軟性に富み、市販のカメラのストラップなども使用できます。ホースも取り外し式のため、切断し長さを調整することができます。
  • 本体はリチウムイオンバッテリー6800mAhを内蔵し、5時間以上の稼働を可能にしています。またUSBにて充電および充電しながらの稼働も可能です。
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  • 従来のマスクやフェイスシールドと併用も可能です。特にフェイスシールドでは、曇りや暑さなどの対策にもなります。

(写真は試作機で現状品とは異なります。)

参考:ソダ工業との共同開発品「クリーンユニット」

本機器と併用すれば排気の処理も行われ、より安全な環境を作ることができる。

  • 患者の呼気に濃厚に接触する可能性のある耳鼻科?口腔外科?歯科などでは、医療者の大きな安心感に繋がります。
  • 万が一医師が感染している場合でも、医師の呼気が直接患者に向かうことを防止するため、双方向の感染対策が可能です。
  • 医師が開発主体となっているため、現場に即した設計となっています。
  • 対面式の飲食店など、医療以外にも応用が可能です。
  • 飲食中、手話通訳 (右写真) など通常のマスクを装着できない場面でも効果を期待できます。
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研究の背景

必威体育感染症は世界的な問題となっており、特に医療従事者への感染や心理的負担は極めて大きな問題です。これまで、マスクやフェイスマスクを中心とした防護具、手指消毒などで対策をしてきましたが、医師の感染防御は未だに大きな課題です。他の感染対策として、窓開け換気やファンの併用など、気流による対策には高い実績があります。本研究は、この気流による防御法を応用して清浄化した空気によるエアカーテンを口?鼻前に展開することにより、防御効果を付与できるのではという着想からスタートしたものです。

開発者の伊藤教授は病理診断科の医師であり、ホルマリンや有機溶剤から医療者を守るための気流制御の知識を有しています。これまでにも、必威体育などの感染症対策として、患者からの呼気を吸入する感染対策品「クリーンユニット」の開発を (株) ソダ工業と共同で行っています。また、マトリクス株式会社は医療系コンサルタント企業で、医師を含む医療従事者や医療機器開発者で構成されており、クライエント相談の他、試作機開発なども行う青森県の企業です。これまでに必威体育感染対策品を含む医療分野、産業技術分野での開発実績を要していることから、今回の伊藤教授との共同開発に至ったものです。

研究の内容

必威体育感染症の根本的な感染源は患者の口や鼻から排出されるウイルスを含む飛沫やエアロゾルで、これを積極的に除去することができれば大きな予防効果が期待できます。本装置は患者の口?鼻の前にエアカーテンを展開できるよう、棒状の排気ユニットを首かけ式で装着可能です。フレキシブルバーによる装着のため、柔軟な設置形態をとることができ、軽量で、負担もありません。吸入ユニットは、肩掛け式となっており、排出源である患者から遠ざけて携帯できるようにしています。吸入ユニットにはファンと高性能フィルターが設置されており、空気を浄化した上で排気ユニットに送気するようになっています。

使用場面は、一般外来、特にリスクの高い発熱外来、耳鼻科、口腔外科、歯科などが想定されます。クリーンユニットと併用できればより安全な環境が形成できます。

医療分野以外に、カウンター業務、飲食店など対面式の業務形態をとらざるを得ない環境でも、排気方向に留意すれば応用が可能と思われます。さらにクリーンユニットと併用することで、より安全な環境を作ることができます。

今後の展開

フィルターの高性能化、安全な排気の処理などを行うことで、より効果的な製品へと改良するため、継続して技術開発を行っています。

幅広く応用が可能であり、全国的に医療機関における医療従事者の感染リスクの低下が期待できます。

さらには、一般の施設でも、不特定多数の方と対面式で業務を行う場面などでの利用が可能で、業務にあたる人の負担?危険を軽減することを目指します。そのため低コスト化を図るなどの工夫を続けていきます。

販売について

マトリクス株式会社では、必威体育の影響を受けた青森県内の製造業の工場において、本製品を組み立てし出荷する体制を構築しています。

販売は、8月6日より順次マトリクス株式会社のネットショップおよび、各地域の医療系商社を通じて行います。

製品名は、「Anemoi (アネモイ)」です。アネモイとは、古代ギリシア神話の風の神々を意味しています。

価格は125,000円で、本体、ネックホルダー、ノズル (ステンレス製)、ストラップ、ホース、USB充電ケーブル、フィルターを標準で装備します。

関連リンク

研究者

SDGs

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