カーブジェン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:中島正和)は、株式会社ジャパンディスプレイ(本社:東京都港区、代表執行役会長CEO:スコット キャロン)と共同開発した医療機器「微生物感受性分析装置 SOLTIMO-M CB100 (以下、SOLTIMO-M)」の発売を開始することを発表いたします。
本製品は固形培地上の透過光強度を経時的に測定する技術を応用し、微細な増殖をリアルタイムでモニタリングすることで、細菌感染症の早期発見と診断の迅速化に貢献します。SOLTIMO-Mは、大手企業とスタートアップの両社の強みを活かしたオープンイノベーションにより、医療とテクノロジーの融合から生まれました。
また、本製品は神戸大学都市安全研究センター/医学部附属病院検査部の大路剛准教授との産学連携による共同研究において開発および実証実験を行ってまいりました。
開発背景と課題解決
細菌感染症が疑われた際に、固形培地に検体を塗抹する検査は非常に一般的ですが、細菌の発育を確認するには24時間程度要しており、迅速性に課題がありました。また、細菌が発育した固形培地の判読は手間がかかり、人に依存することも課題でした。SOLTIMO-Mはジャパンディスプレイ社が開発した薄膜トランジスタ(TFT)光センサーとカーブジェンが開発した判定アルゴリズムを組み合わせたシステムであり、固形培地上の透過光強度をもとに細菌増殖の測定や阻止円の判読を自動で行います。これにより臨床検査の迅速化、効率化、標準化に貢献するソリューションを提供します。
SOLTIMO-Mの新規性と特長
SOLTIMO-Mは、ジャパンディスプレイ社との協業により従来法の制約を克服し、医療現場での迅速な検査を支援するため、以下の特長を備えています:
- 早期検出:透過光強度の連続測定により、微細な光強度の変化を捉え迅速な細菌増殖の検出を可能に。これにより、医療現場での早期診断と迅速な意思決定を支えます。
- 自動化による効率向上:薬剤感受性試験をはじめとする微生物学的分析を自動化し、判定時間を短縮。業務の効率化に寄与します。
- 省スペースのコンパクト設計:標準インキュベータに最大10台設置可能な小型設計により、検査室やスペースの制約に柔軟に対応。限られたスペースでの効率的な運用を可能にします。
SOLTIMO-M製品詳細ページ【医療関係者向け】:微生物感受性分析装置 SOLTIMO-M
カーブジェン株式会社 代表取締役 中島正和のコメント
「SOLTIMO-M」は、微細な細菌増殖も短時間で捉え、医療現場での迅速な対応に貢献できる装置です。ジャパンディスプレイ社との共同開発により、両社の技術を融合させることで実現した新しい価値を通じ、感染症診断の進化に寄与していきたいと考えています。
カーブジェン株式会社について
バイオロジーとデジタル技術の融合を通じて、独自に開発した AI 解析技術を細菌感染症分野に応用することを目指します。また、国内外の有力研究機関等とのオープンイノベーションを通じて世界規模の課題である薬剤耐性問題への貢献を目指します。
所在地
東京都渋谷区神南一丁目5番13号
代表者
中島正和
WEBサイト
カーブジェン株式会社