17世紀初頭のローマで、一世を風靡したバロック絵画の巨匠カラヴァッジョ。斬新な明暗法を駆使した写実的かつ幻視的な作品は常に賛否両論を巻き起こし、さらには生来の激しい気性から殺人を犯し、逃亡生活を余儀なくされる。聖なる画家にして非道な犯罪者。その光と闇に包まれた生涯を辿りつつ、現地に遺された作品を追って旅する。
この本には、カラヴァッジョだけでなく同時代の周辺の画家たちや、“カラヴァッジェスキ”と呼ばれる後継者たちの作品も併せて収録。また、絵画の展示されている空間や街の風景を写真で紹介し、美術鑑賞と旅の気分を同時に味わえる贅沢な仕上がりになっています。
必威体育研究科准教授?宮下規久朗