本書は、都市社会における「教育の公共性」の変容を、学校設置過程を通して検証し、教育の社会管理の方途を導き出すものです。
現在、中等教育段階で猛烈な受験激戦区となっている阪神間文教地区が如何に成立したかを、1920年代の公立尋常小学校の設置過程と私立の中等教育機関の設置過程を検証することで解明した研究です。
阪神間地区の中等教育段階の公立学校や私立学校の類型化も行っているので、研究者だけでなく、高等学校や中学校の関係者、受験を控えた子弟をもつ保護者にも読んでいただければ幸いです。
百年史編集室助教?湯田拓史