サポートベクトルマシン (SVM) はVapnikらが開発したパターン認識の方式である。収集したデータを用いてSVMを構築することにより、未知のデータに対して高い認識能力を実現するとして注目を集め、国内外で理論研究と応用展開が活発に進められている。
SVM研究は大きな広がりを見せているが、 2005年に出版された第1版では、国内外における研究動向に筆者の研究室における研究成果を織り交ぜて、特にSVMをいかにしてパターン認識に適用するかを中心に述べた。本書 (第2版) では、これに加えて2005年以降の研究成果を反映している。本書の主な特徴は以下に要約される。
本書がパターン認識の分野でのSVMの理論の発展および応用展開に少しでも役に立つことを願ってやまない。
大学院工学研究科教授?阿部重夫