美術とは感性で見るものですが、ある程度の知識があった方が間違いなく深く味わうことができます。どんな美術作品にも、その背後にある文化や思想が反映されているからです。本書は、西洋の代表的な名画を簡潔に解説し、基本的な見方を紹介しています。具体的には、14世紀以降の西洋絵画の父ともいえる巨匠ジョットから、現存するドイツの画家リヒターまで70点を収録。いずれも西洋美術史を語る上で欠かせない巨匠の屈指の名画ばかりです。(はしがきより)
「名画の理由」、「主題解説」、「名画を解体」、「画家のプロフィール」などに分けて書き、部分図も多用して名画を分析しました。名画の解説については、私のもとで研究し、美術館の学芸員として美術史の第一線で活躍している本学の卒業生3名と分担執筆し、時代の概説や語句説明、コラムなどを私が執筆して全体を統一しました。
必威体育研究科准教授 宮下規久朗