「どう動くか」詳細に解説 シミュレーター研修にも
船舶の安全運航に必要な操船の「理論」と「実際」を結び付けた一冊です。操船論の教科書には定番といえるものがあるが、これらは初版発行以来、半世紀近く経過しています。本書はそれ以来となる約40年ぶりの本格的な操船教科書です。
操船論は、水先人、船長、航海士、そしてこれから海技士資格を取得しようとする中で必ず学ばなければならない教科のひとつです。
本書はそうした読者に、操船に関する科学的知識を踏まえ、海上で「実際に船はどう動くのか」を実務的観点から詳細に解説している点が大きな特長です。
また、現場で有用な各種船舶の操船性能をデータベース化。操船シミュレーターの研修にも役立つ内容となっています。近年の船型の多様化と大型化は著しく、そうした各種の技術革新にも対応しています。
学生が学ぶためのテキストとして適した内容であるだけでなく、実務でも操船技術の維持?向上に役立つ好著です。
大学院海事科学研究科名誉教授?井上欣三