素粒子の質量は、星や銀河であふれた現在の宇宙の姿を生み出した源で、ヒッグス粒子はその質量の起源を解明する鍵を握っています。
ヒッグス粒子は長年発見されず、素粒子物理学最大の謎の1つといわれてきました。
「どうして、ヒッグス粒子は見つからなかったのか。」この問いに答えるためには、ヒッグス粒子をどのように見つけようとしているのか、つまり最先端の素粒子実験について知る必要があります。
本書「ヒッグス粒子の見つけ方」では、最先端の素粒子実験で何が行われ、どのようにヒッグスの探索を進めているかを、数式を用いず平易に解説します。
宇宙と素粒子のつながり、ヒッグス粒子が質量を生み出す仕組み、といった基本から、ヒッグス粒子発見後の素粒子物理学の展望まで。ヒッグス粒子と素粒子実験が凝縮された一冊です。
理学研究科?准教授 山崎祐司