グローバリゼーションの進展に伴って、アメリカ式の「市場主義」の波が日本企業の様々な側面に浸透してきています。本書では、「経営制度」?「戦略」?「組織?人的資源」といった日本企業の各側面に対し、こうしたグローバル市場主義の影響がどのように現れており、また変貌させることにつながったのか、気鋭の経営学者12名が最新データをもとに分析しています。
日本企業の未来を見据えた新たなビジョンや、今後の日本企業が向かうべき姿を提示しており、学術書の体裁をとってはいますが平易な用語で記述されていますので、実務家や一般の皆様方にも是非ご一読いただけると幸いです。
関連情報は、日本学術振興会 産学協力研究委員会 経営問題第108委員会のウェブサイトにも掲載されています ので併せてご参照下さい。
経営学研究科 教授?上林 憲雄
目次
- 序章 新「日本型経営」への視座
- 第Ⅰ部 経営制度
- 第1章 新しい株式会社像を求めて
- 第2章 日本型企業統治とグローバル資本主義の潮流 ―「良心による企業統治」の観点から
- 第3章 東証上場会社における社外取締役の登用と企業業績
- 第4章 「新しい公共」における企業の役割 ―東日本大震災の被災地支援に見るNPOとの協働
- 第Ⅱ部 戦略
- 第5章 新しい日本型経営戦略の形成
- 第6章 日本企業の戦略と組織間関係―組織セット戦略
- 第7章 金融資本市場のグローバリゼーションと日本企業への影響
- 第8章 電子書籍のファイル形式を巡る日本企業の対応
- 第Ⅲ部 組織?人事
- 第9章 「多様な正社員」と雇用の境界 ―三層労働市場モデルからの分析
- 第10章 日本企業における人事考課の変容
- 第11章 マネジャーの能力とリーダーシップ開発
- 第12章 日本型ワーク?ライフ?バランスの実現へ向けて ―量から質へ、そしてダイバーシティへ