農業や産業、経済の発展に、大きく言えば人類の発展に、微分方程式は絶えず貢献してきました。
『はじめての微分方程式入門』は、初学者を対象とした、微分方程式の解法に関する本であり、常微分方程式と偏微分方程式の初等解法を中心に解説しています。また、微分方程式は数学と物理学をつなぐ重要な架け橋ですから、具体的な物理現象を示し、対応する微分方程式を解くことによって、無味乾燥とした微分方程式の解法に実現象のイメージを吹き込むようにしました。
本書は、これから微分方程式を学ぼうとする高校生?大学生だけでなく、一度、微分方程式を習ったものの、よく理解できなかった人、社会に出て微分方程式を学ぶ必要性が生じた人など、幅広い層に適した内容構成になっています。問題演習を通じて微分方程式の解を導くことができるようになることで、微分方程式、ひいては数学?物理学に対する興味が湧くことを期待しています。
農学研究科?准教授 井上一哉