近年、福祉国家の比較研究が盛んに行われています。国内外の研究者によって多様なアプローチが開発され、分析対象となる国?地域も拡大しています。本書では、これまでの研究蓄積をまとめ、福祉国家を質的に比較するための理論、データを駆使した計量分析、比較理論に基づく各国史分析について紹介しています。各章のはじめに「この章で学ぶこと」を載せ、平易で明解な文章で書かれていますので、内容は高度でも難解な本ではありません。福祉国家研究に関心のある学部生?大学院生のみなさんに読んでもらいたいと思います。
国際文化学研究科?准教授 近藤正基