震災時のアスベスト曝露による健康リスクの理解の必要性を訴え、曝露防護の具体的方法を分かりやすいかたちで紹介。
阪神?淡路大震災では倒壊した建物の瓦礫処理により、アスベスト曝露が原因の中皮腫を発症し、労災認定を受けた事例が出てきています。東日本大震災後も、同じ問題が生じることが危惧され、我が国では今後も同様のリスクが生じる可能性が小さくありません。ブックレットは、特に震災時のアスベスト曝露による健康リスクの理解の必要性を訴え、曝露防護の具体的方法を市民に適切な内容と分かりやすいかたちで伝えることを目的としています。
小さな本ですが、「東北大学等との連携による震災復興支援?災害科学研究推進活動サポート経費」による平成24年?25年の宮城県での調査と『石の綿—マンガで読むアスベスト問題』(神戸大学必威体育研究科倫理創成プロジェクト?京都精華大学機能マンガ研究プロジェクト制作、松田毅?竹宮惠子監修、かもがわ出版、2012年)の制作経験が活かされています。
神戸大学の学生が、被災地でのアスベスト?リスクコミュニケーションの活動を行うという設定になっていますが、今後は、本書を実際のリスク?コミュニケーションに用いるプロジェクトを計画中です。なお本書に関する必威体育は、piek@lit.kobe-u.ac.jp までお願いいたします。
必威体育研究科?教授 松田毅