神戸大学必威体育研究科名誉教授?池上洵一とその指導を受けた中堅、若手の研究者、また国際文化学研究科教授?木下資一らが参加している神戸説話研究会編による日本中世?近世の説話研究書。総計20名の研究者が今昔物語集、古事談、宝物集、沙石集、長谷寺霊験記、観音冥応集、鉱石集等の説話に関する論文を執筆している。
国際文化学研究科?教授 木下資一
目次
- 王朝文学の異端者―『今昔物語集』の世俗説話―
- ?鬼の悲しみ?以後―『酒吞童子』から『しんとく丸』へ―
- 陶然、そして呆然―タイで考えたこと―
- 長徳元年の「石清水遷座縁起」について
- 道長伊周同車説話とその周辺―藤原忠実の言談を読解する―
- 『古事談』「実方左遷説話」考―背景の中関白家?伊周―
- 女主、昌なり―日本における則天武后像の展開―
- 『宝物集』往生人列挙記事と道命阿闍梨
- 無住と遁世僧説話―ネットワークと伝承の視点―
- 天野山金剛寺蔵『清水寺縁起』(漢文縁起)について―付:本文の紹介―
- 山王霊験記と夢記
- 縁起の〈縁起〉―『長谷寺縁起文』成立周辺―
- 中世金輪際伝承の諸相
- 『釈迦の本地』とその基盤― 『法華経』とその注釈世界とのかかわり―
- 公武関係の転換点と大内裏―『太平記』の大内裏造営記事をめぐって―
- 舌にまつわる話 柴田芳成
- 紅葉山文庫本『掌中要録』の書写をめぐって
- 「さとのあま」阿波歌枕伝承生成考
- 『礦石集』巻第四末7話「尊勝陀羅尼功能ノ事」について―先行作品との関わりから―
- 『沙石集』から『観音冥応集』へ―中世から近世への架け橋として―
- 縁起を創る人?縁起を書く人―『観音冥応集』「讃州東林山ノ観音感得ノ縁起ノ事」の典拠『日内山観音縁起』成立の事例から―
- 雷除の思想―蓮体『観音冥応集』巻第六第三十五?三十六話をきっかけに―