想像力や創造性、身体性の欠如が指摘され、人々の生きる力が弱まっているとされる現代社会。本書では、生きる力を涵養する特性をもつ「身体表現—舞踊」の意義を問い、身体表現のどのような特性からその力が育まれるのかを舞踊実践と研究に基づく舞踊理論の展開によって実践的?実証的に考えます。さらに、精神病院、デイケア、幼稚園、小学校、大学での具体的な活動から身体表現がもつ力を鮮やかに描き出します。——実践を積み重ねながら舞踊と人間の関わりを思索し、さらに実践に反映させていく、「臨床舞踊学」という新たな理論の構築へとつなぐ書。
ミネルヴァ書房 書籍紹介より