一人の人物が二つの名前と身分を公の場で使い分けた「壱人両名」。成立から終焉まで多様な事例を分析。近世社会の建前と実態に迫る。
近世日本において一人の人物が異なる二つの名前と身分を同時に保持し、公の場で使い分けた「壱人(いちにん)両名(りょうめい)」。従来固定的と見なされていた身分の移動や兼帯はなぜ発生し、いかなる意味があったのか。成立の前提?背景から明治初年の解体?終焉にいたるまで、多様な事例を分析。「身分」の意味を問い直し、近世社会の建前と実態、本質に迫る意欲的な一書。
吉川弘文館 書籍紹介より