遺伝学の扉を拓いたグレゴール?メンデルの仕事と人生には謎が多い。ヨーロッパの辺境と言ってもよいオーストリア帝国の地方都市ブルノのカソリック司祭であったメンデルが、エンドウを材料に「遺伝の法則」を発見できた理由はなんであったのか?本書は、「メンデルの法則」の学術的意義と、20世紀初年の再発見以来、長きに渡って続いた多くの論争、および「進化説」を打ち立てたダーウィンとの関係を含めて、幼少時代から死を迎える晩年までの、メンデルという一人の学究が辿った苦悩と喜びに満ちた人生の物語である。(インターゲノミクス研究会 概要より)
この本はメンデル生誕200年を記念して、2016年4月のWEB版『メンデルの仕事と生涯:今に私の時代が来る』を大幅に改訂したものです。神戸大学農学部インターゲノミクス研究会のWEBサイトに掲載されています。
神戸大学名誉教授 中村千春