本書は、伝統的に別々の領域として発展してきた「第二言語習得 (second language acquisition)」と「第二言語ライティング (second language writing)」の知見を融合し、「人間が第二言語を習得することと、その言語を用いて文章を書くことはどのような関係にあるのか」という問いを探求した世界で初めての学術書です。二つの領域の歴史的発展経緯、母語と第二言語の作文能力の関係、書く能力の測定と評価、文章の改善に向けた訂正フィードバックのあり方、教授法とタスク開発といったテーマに焦点を当て、精緻な議論を積み上げています。
大学教育推進機構 国際コミュニケーションセンター/国際文化学研究科 教授 保田幸子