私たちが暮らす現代においては気候変動や自然災害など、地球規模の課題が経済?環境および社会に重大な影響を及ぼしています。さらに、急速に進む都市化や高齢化など、新しく顕在化した課題もあります。こうした課題が山積する中、国際社会の協調した取り組みの必要性が強く認識されています。本学においては、大学憲章とビジョンを踏まえ、伝統と特色を活かし、文系?理系という枠にとらわれない先端研究を推進してきました。
また、新たな学術領域を開拓するとともに、地球的諸課題を解決するために、先導的な役割を担う人材を輩出することにより、高等教育機関としての責務を果たしてきました。
こうした中、日本を含めた先進国と開発途上国が共に取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。我が国は持続可能な開発目標(SDGs)に係る取り組みを総合的かつ効果的に実施するため、政府だけでなく民間等の多様なアクターが参加して、SDGsの達成に取り組むことの出来る体制構築を目指しています。
このような状況に鑑み、SDGsの達成のため本学が果たすべき役割を再認識し、これまでの文理融合、新学術領域の開拓等における成果を活かしつつ、全学の広い分野においてSDGsを目指した取り組みを推進します。地域や産業界との連携に際しても、SDGsの理念が共有できるよう努め、その取り組みの成果を広く国内外に発信していくことにしています。
本学で取り組んでいる活動では、廃棄物等の環境負荷低減を目指した3R活動、有害物質の管理や省エネルギー意識の啓発、環境改善に資する学生の育成、環境に関する研究プロジェクトの推進など、息の長い努力を継続しています。神戸大学の構成員はもとより、関係企業や地域社会の皆様には、神戸大学の環境活動への広く長いご支援をお願いします。