本学は、1902年、神戸大学の前身、神戸高等商業学校の開学以来、「学理と実際の調和」を理念とし、社会科学系のルーツから総合大学へと発展してきました。
大学として果たすべき役割の基本は、「教育?研究を通じた人材養成と知の継承?創造」であると考えています。教育と研究が不可分の関係を持っているのが、大学の特長であり、教育?研究における臨場感が大学の人材養成の本質です。学術的、基礎研究的な部分を徹底的に深めていくことは、大学の使命として不変であると考えています。
一方、現代のグローバル社会では、地球温暖化、水資源の不足や感染症対策など、地球的規模での解決が必要な問題=「グローバル?イシュー」がいくつも生じています。日本を含めた先進国と開発途上国が共に取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標としての持続可能な開発目標(SDGs)に係る取り組みを進めて行く必要があります。本学は、2019年1月にSDGsに対する取り組みについての宣言を行い、さらに2020年2月には実質的な活動を行うため『SDGs推進室』を設置いたしました。また、2020年4月に「価値」をキーワードに分野横断的な研究?教育?社会貢献のプラットフォームを実現することを目指す組織として、神戸大学バリュースクール(通称「V.School」)を設置いたしました。
環境問題の解決には、科学技術的なアプローチだけでなく、社会実装するために、人文社会分野からのアプローチ、経済性の検討や政策的なアプローチも必要となります。全学の多様な分野においてSDGsを目指した取り組みを推進し、環境保全に係る文理融合型研究の推進に努めてまいります。
これからも本学では、3R活動によって環境負荷を抑制し、エネルギーを効率的に使用する等の環境保全活動を推進していくと共に、環境教育の充実や環境に関する研究プロジェクトの推進など、不断の努力を継続してまいります。
神戸大学の構成員はもとより、関係企業や地域社会の皆様には、神戸大学の環境活動への広く長いご支援をお願いします。