「神戸大学環境シンポジウム」~大学は地球環境問題にどう取り組むべきか~
施設部施設企画課
神戸大学が世界レベルで環境問題にどのように貢献しているのか、また環境に関する研究と教育、さらには環境マネジメントをどのように展開していくのかを考える神戸大学環境シンポジウム~大学は地球環境問題にどう取り組むべきか~を平成21年12月18日 ( 金 ) 、神戸大学出光佐三記念六甲台講堂で開催しました。
シンポジウム第Ⅰ部「環境研究の最先端」は、主催者である福田秀樹学長の挨拶で始まり、社会科学および自然科学の第一線で活躍されている慶應義塾大学の細田衛士教授に「低環境負荷型の世界経済展望」、東京工業大学の柏木孝夫教授に「低炭素型エネルギーシステムとイノベーション」の題で基調講演をしていただき、環境研究の最先端の動向を紹介していただきました。
シンポジウム第 II 部「地球環境問題への神戸大学の挑戦」は、本学経営学研究科の國部克彦教授が「環境管理会計の国際標準化」、工学研究科の松山秀人教授が「環境負荷提言に貢献する膜工学」と題して講演し、研究を通じた神戸大学の貢献の一端を報告しました。
続いて行ったパネルディスカッション「大学の環境研究?教育とマネジメントの課題と展望」では、人間発達環境学研究科の末本誠教授、法学研究科の島村健准教授、大阪ガス ( 株 ) の平野茂樹取締役常務執行役員が加わり、それぞれの専門分野?観点から、研究?教育?マネジメントの今後の展開などについて意見を交わしました。
その他、本学にある環境団体の「 NPO 法人ごみじゃぱん」と「環境サークルエコロ」のポスターを会場に展示し、学生の活動紹介も行いました。
当日は、社会科学、自然科学、人文科学それぞれの分野から専門家が集まるということで、本学の学生、教員、職員だけでなく、一般の方も多数参加いただき、360名を超える大盛況となりました。このシンポジウムの開催は、環境問題への関心の高さが示されるとともに、神戸大学の地球環境問題に対する取り組みを学内外に広く知ってもらう機会になりました。
最後に、このシンポジウムをとおして、社会科学、自然科学、人文科学の専門性を高めるとともに、それらを融合していくことが非常に重要であり、神戸大学は総合大学として、その融合で地球環境問題に取り組めるという武田廣理事副学長の閉会挨拶でシンポジウムは締めくくられました。
当日行ったアンケート結果より、「とても良かった」、「良かった」との回答が83%を超えており、学生からは「身近な話題で分かりやすかった」、「様々な分野の視点で議論され、刺激を受けた」、「新たな視点を加えて広く考えたい」等の意見がありました。一方、「一つ一つの話題をもう少し詳しく聞きたかった」、「会場との意見交換の時間がほしかった」等の意見もあり、今後の課題となりました。その他「リユースの取組をするなら、是非協力したい」、「理系?文系を超えた包括的な環境研究が必要である」、「学生主体で知識をアウトプットできるイベントや授業をしてほしい」等の活発な意見もあり、学生の関心の高さがうかがえました。
これらの意見を踏まえ、大学内での環境に関する取組を進めるとともに、次回の神戸大学環境シンポジウム開催に向けて準備を進めております。