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環境に関する教育研究

有害紫外線量のリアルタイムデータのインターネット発信

人間発達環境学研究科  教授 中川 和道

オゾン層破壊の元凶であるフロンはモントリオール議定書による方針に沿って間もなく成層圏から追放され、オゾン層の破壊が止まり回復に向かうものと期待されている。破壊が止まる前のオゾン層は最もひどく破壊されているため、オゾン層は今、史上最低レベルとなってしまった。南極オゾンホールの「切れ端」がやってくる南米、北極オゾンホールの影響を受ける北欧、もともと紫外線被害が大きいオーストラリアをはじめ、世界中で有害紫外線のモニタリングが取り組まれている。

人間発達環境学研究科は有害紫外線量を計測し、そのリアルタイムデータをインターネットで発信している。研究科G棟屋上に紫外線A、紫外線Bおよび可視光全域の強度を絶対値測定するセンサーを設置しており、10秒ごとに取得したデータを直ちに国立環境研究所に送り、日本中の他の観測点16地点のデータとともに UV インデックス UVI に換算してインターネットで公開している。
【関連URL】
http://db.cger.nies.go.jp/gem/ozon/uv/uv_index/kobe/index.html

有害紫外線量のリアルタイムデータをインターネットで発信しているのは兵庫県下では我々が唯一である。図に示す2011年7月10日のデータには、UV インデックスに応じて帽子をかぶらなくても大丈夫 ( UVI < 3 ) 、軽い帽子をお勧め ( 3 < UVI < 8 ) 、頭巾なみの防護が必要 ( 8 < UVI < 12 ) という対策の目安と説明がついている。梅雨明けの時期や5月はとくに紫外線が強い時期でもあり、日常生活に活用してほしい。

UV インデックス以外にも紫外線強度、可視光強度の絶対値が提供でき、畜産関連の研究にも活用されている。ご関心の方はご一報いただければ幸いである。

  • 図1.2011年7月10日人間発達環境学研究科G棟屋上で観測されたUVインデックスの例. 図1.2011年7月10日人間発達環境学研究科G棟屋上で観測された
    UVインデックスの例.

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