神戸大学生活協同組合
【概況】
2021年度も新型コロナウィルス感染症により甚大な影響を受けた1年となりました。2020年4月7日(兵庫県を含む7都府県に対して緊急事態宣言が発出)から2年が経過しましたが、利用回復は2019年度の約32.8%に留まり、非常に厳しい経営環境が続くこととなりました。年度当初は遠隔授業が多く、徐々に対面授業を再開する傾向となりましたが、各学部での隔たりが大きく、1年生や社会科学系学部では概ね遠隔授業となりました。理工系学部?研究科を有するキャンパスにおいては対面授業が比較的多く、コロナ禍前のサービスを展開することはできませんでしたが、できる限り組合員のキャンパスライフ支援を行えるように創意工夫をもって取り組めました。ただ、全体的には利用の多いコアタイムに特化した営業時間の短縮や、コロナ禍による利用機会減少の副産物として、組合員のキャンパスライフに生協を利用することが組み込まれていない事象が発生しています。登下校時に生協に立ち寄らない、つまり「授業が終わると食堂等を利用せずに下校する」「午後からの授業に際して昼食を食べてから登校する」等です。おそらく、4月に生協を利用(活用)する機会が極端に少なかったことが要因と考えられます。コロナ禍の2年間、特に新入生は生協への認知度が低い、あるいは限定された利用に制限されていると思われます。
(1)コロナへの感染対策の取り組み
引き続き感染防止対策を徹底し、安心?安全な利用環境の確保に努めました。
2020年6月1日に策定した「新型コロナウィルス感染症対応基本指針」に基づき、安心?安全な利用環境の整備に努めました。入店時(利用時)のマスク着用、ソーシャルディスタンスの確保、黙食のお願い等、積極的な注意喚起の声掛けを実施し、使用前使用後の度に消毒作業も継続しました。各食堂の卓上パーティションをプラダン製(白色)から、透明なアクリル製に変更し、食堂ホール内の照度や閉塞感を緩和することで、利用環境の改善に努めました。ただ、Withコロナでは、食堂が憩いの場としての役割を発揮できないことが残念です。各店舗の業態?規模に応じ、減席(約50%)、テーブルに感染防止の仕切り板、提供カウンターやレジへの感染防止シートの設置を行いました。
(2)レジ袋有料化のその後と特定プラスチック製品(スプーン、ストロー等)への対応について
2019年にレジ袋有料化が法制化されたことを受け、神戸大学生協では21年6月よりレジ袋の有料化を実施しました。
しかし、2021年度はコロナ禍で多くの購買部店舗が休業状態のため、経過の把握ができない状態ですが、ほとんどの方がレジ袋の受け取りを拒否されますので、相当な減少になっているものと推定されます。その後、2021年6月に、更にプラスチック製品の削減に関わる法律が制定され、特定プラスチックの削減が義務付けられました。このため、神戸大学生協でも実施に向けての検討を行ってきましたが、2021年度中の実施には至りませんでした。今後も鋭意検討を進め2022年度中には実施したいと考えています。以下のような項目を検討課題としています。
- 使用実態を踏まえ、どのような規模の変更が必要かを検討
- 代替品の選定や提供方法の検討(繰り返し使用と軽量化など)
- 代替品有料化の場合の提供価格の決定
- 受け取らない利用者へのポイント還元などの特典の可否
- 同業他社の実施状況への調査など