学術研究の発展と人材育成を行い、教員や学生を惹きつける学術環境をつくることが大学の使命です。しかし、大学を取りまく財政環境の悪化により使命の達成が危ぶまれています。これらの課題への対応として、文部科学省では平成23年度より研究設備サポートセンター整備事業を開始しました。この整備事業は、1) 体制?システムの現状最適化、2) 研究設備の効率的共同利用の実現、3) 人材育成の推進、4) 整備事業のためのマネジャー資質の掘り起こし等に重点が置かれており、これら活動を通じて、国に頼らない研究基盤センターの自給自足体制を作ることが目標です。また、大学の内外には放置されたままの未使用の中古機器が多くあると想像できます。この中古機器を修理?再生して研究基盤センターの共同機器として有効利用する活動は大学にとり有益な活動です。研究基盤センターでは学内を調査し、現在まで2台の機器を確保しました。一台はある部局で見つけた超遠心機(写真1)であり、もう一台は企業から寄付された全反射蛍光X線分析装置(写真2)です。
上記のように、研究基盤センターは、神戸大学の研究室や近隣社会に未使用のまま放置されている分析機器を修理?再生して有効利用する取り組みを行っています。これは価値なき機器に価値をもたせ、大学の学術研究に貢献できる資源再生の取り組みといえます。