神戸大学の環境パフォーマンス

関係組織

神戸大学生協『コロナ禍の事業状況と今後に向けて』

神戸大学生活協同組合 専務理事 坂本 安弘

2022年度は原則対面授業となり、2020年度?2021年度の危機的な経営環境から脱することができました。特に1年生の利用を中心とした鶴甲第1キャンパスの各店舗、理工系の上回生ならびに院生の利用を中心とした工学部食堂やLANSBOX食堂の利用が大きく回復しています。これまでの生協の利用を控える傾向(感染防止のために目的外の行動を控える)から脱しつつあります。2023年度は、組合員がさらに利用?活用し易い店舗作りを探求し、キャンパス内に於ける生協の存在価値を高めなければなりません。2021年度?2022年度は、Withコロナへの柔軟な対応を事業?活動の柱としました。2023年度は、新型コロナウィルス感染症への規制や制限が大きく緩和されると推測でき、神戸大学生協の事業活動の柱も次のフェーズへ進まなければなりません。ただ、大きな損失額を全て解消するまでは、営業時間や人員体制等において、合理的な運営がまだまだ必要であり、この部分に関しては引き続き組合員に不便をおかけすることになります。

【「通学=生協利用」の強化】

2023年度も基本対面授業となること、クラブ?サークルの活動がこれまで以上に活発となることを考えますと、キャンパス滞留人口ならびに滞留時間が大きく変化します。2022年度の取り組みにより、生協を利用?活用する傾向が強く現れました。「通学=生協利用」をさらに広めるため、各店舗は創意工夫を持ち、各キャンパスの特性を把握し、そして組合員のニーズに応えなければなりません。

【コロナを言い訳としない事業?活動の構築】

Withコロナは当然と言わざるを得ない時代です。おそらくある一定の遠隔授業は残ると考えられます。このような中、当生協ではコロナを言い訳としない事業?活動の構築に尽力します。「コロナだから―」「コロナにより―」から脱却し、これを平時と捉えて事業?活動に取り組み、1日でも早く累積損失が解消できるように経営再建に努めます。

【新システムへの対応】

組合員の利用?活用を中心に据え、キャンパスライフがより良くなるように努めます。そのために、アプリ?レジを含むシステムのブラッシュアップが必須であります。引き続き、大学生協事業連合には組合員の声を伝え、改善?改修を強く要請します。また、他大学生協と連携ならびに情報交換を行い、当生協で対応できることは積極的に取り入れ、当生協への信頼?信用の回復に努めます。

【原点回帰】

原点回帰とは物事の出発点に帰ることや、基本に戻ることを意味します。ただ、単に元の位置に戻るのではなく、いろいろな経験を経て原点に帰る意味もあります。2020年度から2022年度にかけて、多くの事業を精選して参りました。業態の変化や業務そのものの縮小あるいは終了。店舗の統廃合も実施しました。各職員は、コロナ禍により利用環境が厳しくなる中、「神戸大学生協はどうあるべきか」「私達は何をすべきなのか」「組合員に何ができるか」等、多くの考える時間を持つことができ、この経験は今では貴重な財産となっています。このような経験が、各職員の知見を広める大きな成長機会であったと確信しています。2023年度、コロナ禍での経験を活かし、大学生協の存在意義を再認識し、神戸大学のコミュニティーとして新たな一歩を踏み出します。